裁判外手続−任意交渉

任意交渉とは

労働紛争が発生した場合(または発生するおそれがある場合),まず検討する方法として,労働者個人による任意交渉が考えられます。

任意交渉といっても,交渉内容によって交渉方法は様々なものが考えられます。

例えば,出向命令や配転命令などの人事処分を争う場合もあれば,会社内での人間関係の改善を求めたりする場合もあります。

前者のように,労働者と会社(使用者)の対立関係が問題となる場合には,会社に対し,人事処分の見直しを求めたり,処分の正当性がないことを強く争ったりする姿勢で交渉する必要があります。

一方,後者のように,労働者同士の関係が問題となる場合には,会社に対し,仲裁者として介入してもらうことを求めることが考えられます。

会社と対立関係になるような場合には,会社との交渉過程を記録化していくことを意識した交渉方法を選択することもあります(例えば,会社からの指示や処分内容をできる限り書面やメール等,記録に残る方法で提出するよう求めることなどです)。

任意交渉によるメリット

任意交渉による解決を図るメリットは,交渉内容によって,どのような方法をとるかを柔軟に選択できることにあります。

会社と対立関係になるような問題であっても,労働者は退職することまでは考えていないのであれば,ある程度の交渉内容で譲歩することも選択することができます。

また,任意交渉では経済的コストがかからないというメリットもあります。

任意交渉によるデメリット

一方,任意交渉による解決のデメリットは,あくまでも任意交渉にすぎませんので,抜本的な解決を図ることは困難であり,場合によっては何も解決することができないこともありえます。