未払退職金を請求したい方へ

未払退職金を請求したい方へ
 

「お前には懲戒が相応しいから退職金は支給しない!と言われてしまった…」

「景気が悪いという理由で一方的に退職金を減額されてしまった…」

 
老後の生活設計のためにも,退職金はとても大切なお金です。

そして,退職金は「賃金の後払い」とも言われるように,労働者の方が働いて得た大切な財産の一部です。

ところが,退職する際のトラブルに巻き込まれ,退職金を満足に払ってもらえないケースも散見されます。
このようなときに,泣き寝入りせず,権利として退職金を請求して行く必要があります。
 

 退職金とは

退職金は,法律上支払義務があるわけではありません。
したがって,退職金は当然に支払われるわけではないので注意が必要です。

退職金が支払われるためには,就業規則,労働協約,労働契約等の根拠が必要です。

また,就業規則や労働協約等による定めがない場合であっても,慣行,個別合意,従業員代表との合意等で,退職金の金額の算定ができるほど明確に定まっていれば,労働契約の内容になっているとして,退職金が認められることもあります。

そこで,退職金を請求するためには,まず就業規則や労働協約,労働契約の規程を調べることが大切です。
 

 退職金の支払時期

ところで,退職金はいつ支払われるのでしょうか。
これは,使用者が就業規則で退職金の支払時期を定めていればそれに従うこととされています。

もっとも,退職金の支払時期が定められていない場合もあります。

この場合は,退職金の支払請求があってから7日以内に支払わなければなりません。
また,支払が滞ったりすれば,遅延損害金が発生することになります。
 

 退職金の不支給・減額

このような前提を押さえた上で,そもそも退職金を使用者が支給しないこととしたり,減額したりすることはできるのでしょうか。
この点,実務では,一定の要件が満たされれば,不支給・減額が許されるとされることが多いと言えます。

それでは,具体的にどのような要件を満たす必要があるのでしょうか。

例えば,判例では以下のような要件が挙げられています。

① 職金の不支給、減額は、退職金規定等に明記して初めて労働契約の内容となって実行できる
② 職金規定等の不支給・減額条項は、懲戒解雇日までに有効に成立していることが必要
③ 退職金規定等に明記されているとしても、退職金減額・不支給規定を有効に適用できるのは、労働者のそれまでの勤続の功を抹消または減殺してしまう程度の著しく信義に反する行為があった場合に限られる
 

 退職金不払いへの対処

退職金不払いの場合,退職金の発生根拠になる就業規則や労働協約その他の資料を確保することが先決です。

なお,すでに退職してしまい,手元にこれらの資料がない場合も少なくありません。
このような場合には,就業規則であれば労働基準監督署に届出されていることもあるので,閲覧を求めることが有効です。

また,退職金の規程が知らないうちに改訂されている場合もあります。
そこで,最新の退職金支給規程だけでなく,かつての規程も取り寄せて比較することが大切です。

 
参考文献】労務相談実践マニュアル 46頁〜
 

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