セクハラ・パワハラをされた方へ

セクハラ・パワハラをされた方へ

第1 セクハラ・パワハラでお悩みの方へ

「上司からセクハラを受けて困っている…」

「毎日怒鳴られてばかりいる…これはパワハラじゃないのか?」

厚生労働省の発表によれば,全国の都道府県労働局に寄せられる「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は,平成14年度には約6600件でしたが,平成23年度には約4万5900件と,年々急速に増加しているとのことです。

そして,このような相談の中には,セクシュアル・ハラスメントやパワー・ハラスメントに関するものも少なくありません。

セクハラやパワハラを受けてお悩みの方は,法的救済手段がないか,ご検討ください。

第2 パワー・ハラスメントの典型例

ところで,最近は「パワハラ」とよく言われますが,一方ではミスをした部下に注意をしたりすることは職務遂行上ある程度はやむを得ないところがあります。
また,労働者自身,使用者の業務命令には適正な範囲で従わなければならない義務があります。

そこで,どのような場合であれば,「パワハラ」として違法となるのか,その典型例をご紹介します。

なお,以下はあくまでも一例であり,また個別のケースによって判断も異なり得ますので,参考程度にお考えください。

① 暴行

② 言葉やメールによる人格の否定・名誉棄損・侮辱

③ 隔離・仕事外し,仲間外し,

④ 本来の業務と関連性のない無意味な作業や,明らかに不可能な過度の業務の強要

⑤ 見せしめや報復としての降格・配転

⑥ ミスに対する過度の制裁

第3 違法性の判断基準

前記のとおり,違法かどうかの判断は個別の事案によって異なります。

もっとも,これまでの判例等からすると,概ね以下の3つの基準に照らして,違法かどうかが判断されると言えます。

① 当該業務命令等が業務上の必要性に基づいていないもの

② 当該業務命令等が不当な動機・目的に基づいているもの

③ 当該業務命令等が通常受忍すべき程度を超える不利益を課すもの

第4 使用者のセクハラ・パワハラ防止義務

使用者は,労働者の生命,身体等の安全の確保をするよう配慮すべき義務があります(労働契約法)。
その具体的内容として,セクハラやパワハラを防止すべき注意義務があると解されています。

使用者が十分な注意義務を尽くさず,職場でセクハラやパワハラ被害が生じた場合,使用者には使用者責任(民法715条)や債務不履行責任が生じることになります。

第5 セクハラ・パワハラ被害に遭ってしまったら

セクハラ・パワハラ被害に遭ってしまった場合,とるべき手段としては,大きく分けて①民事裁判と②民事裁判以外,になります。

①民事裁判

ⅰ 損害賠償請求
加害者本人と,使用者の両者に対し,不法行為責任ないし債務不履行責任を追及することができます。

ⅱ 差止請求
また,金銭的な賠償を求めるだけでは不十分な場合,セクハラやパワハラ行為を直ちにやめるよう差止を求めることも可能です。

②民事裁判以外

ⅰ ADR
労働局の指導・助言・あっせんや,弁護士会の人権擁護委員会,裁判所の調停等を利用することが考えられます。

ⅱ 刑事告訴
深刻なセクハラ被害であれば,強制わいせつ罪や強姦罪など,刑事責任上も違法となり得ます。

ⅲ 労災申請
また,セクハラやパワハラ被害に遭って休業した場合,労災認定の対象となり得ます。

 

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